生前整理で気持ちの整理ができる理由とは
弊社にご依頼いただき、生前整理をした方は「気持ちが楽になった」とおっしゃっていただける方は多いです。生前整理は、物理的に生活が楽になるばかりではなく、このように心が楽になる側面もあります。
これは、これまで気になっていたことが解消されたことにより、心の整理がつくからです。ここでは、生前整理を行うことによって、心の整理がつく理由について解説していきます。
執着心を取り除く
生前整理を意識する方は、やはり高齢の方が多いです。その中で、ほとんどの方がモノを手放す決断をすることができません。これは、物に対して執着してしまうからです。
実際に、次のように話してくださったお客様がいました。
「私はね、昭和7年生まれなの。この時代は本当に物がなくてね、今では考えられない苦労がたくさんあったの。だからね、そんな時代を生き抜いてきた私には、もったいなくて簡単に捨てることができないの」
このように話してくださいました。このように、物に対して執着してしまう方は手放す決断ができません。したがって、弊社に生前整理の依頼をいただいたところで、所有物の整理がほとんどできずに終わってしまうこともあります。
それでは、多くの高齢者の方にみられる「執着心」とは、どのようなものでしょうか。それは、一度手にしたものを手放すことで、二度と手に入らないのではないかという「恐怖心」が執着心の正体です。
先述の通り、物がない時代を生き抜いてきた方は、一つのものをそれは大切に使っていたそうです。なぜなら、一度手放してしまうと、実際に二度と手に入らなかった時代だからです。
このような経験をしてきた方は、これだけモノが溢れかえっている時代であっても、当時の二度と手に入らない恐怖心を拭い去ることができません。
ただ、弊社のこれまでの経験からいえることがあります。それは、生前整理を考える方の多くは、この執着心に負けてしまい、今手元にあるものはすべて重要なものだと「勘違い」している方がとても多いということです。
これは、実際に生前整理をしてみないとわからないことですが、これまで重要と思っていたものでも、一つひとつ確認していくと、「なぜこのようなものまでを保管していたのだろう」と、疑問に思う方は多いです。
例えば、よくあるのが大量の服です。服にはさまざまな思い出が残っていることがあります。そのため、服を捨てることが苦手な人は多いです。
しかし、この服を一点一点見てみると、いつ使ったのかもわからない服や、色が褪せてしまいすでに着ることができなくなっている服を見つけることができます。
このような服を見つけると、上記のような「なぜこのようなものまでを保管していたのだろう」と気づくことができるのです。実際に、「捨てることができない」と言われていた依頼主様でも、最終的には半分以上手放すことができた実例は少なくありません。
実際に生前整理をすることで、このような経験をすることができると執着心はだんだんと消えていきます。これまで、数多くの「執着心がなくなる瞬間」に立ち会ってきので間違いありません。
この経験ができると、生前整理が楽しくなります。なぜなら、部屋はきれいになっていき、さらに自分にとって本当に重要なものだけが手元に残るからです。
そのため、はじめのうちは弊社の「片付けサービス」に対して後ろ向きな方でも、最後には「今日は来てもらってよかった」と喜んでいただけることがあります。
物と向き合うことで心の整理がつく
冒頭にもありますが、生前整理を終えた方は、「心が楽になった」とおっしゃっていただけます。これは、自分にとって重要ではないものを、重要だと勘違いしていたことを生前整理で解決できたからです。
生前整理を行い、一つひとつのモノを向き合ったことで、本当に重要なものだけを手元に残すことができます。この「安心感」から「心が楽になった」とおっしゃっていただけるのだと思います。
実際に手放してみると、どれだけ執着していたものでも、それほど重要ではないことに気がつきます。所有物に執着して失うことを恐れていては、いつまでたっても物と心の整理がつないことを認識しなければいけません。
ここまでお話してきたように、物を整理することは、心の整理にもつながります。それは、一つひとつのモノと向き合うことで、本当に重要なものだけが手元に残るからです。
そうなると、重要であると「勘違い」していたモノへの執着心を取り除くことができます。これができるきっかけとなるのが生前整理です。
これまでの人生を振り返り、自分にとっての重要なものを探すために、生前整理をしてみてはいかがでしょうか。
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