清掃工場ではどのようにゴミを処理しているのか

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家庭から出る一般ゴミや事業所から出る産業廃棄物は、各地域にある清掃工場に集められます。市内を回っているゴミ収集車が、ゴミを廃棄しに行く場所になります。

 

清掃工場では、集められたゴミの中から、リサイクル可能な資源を分別したり、可燃ごみを焼却処理したりしています。また、その工程で排出される残渣(ざんさ:ゴミ焼却後のカス)を無害化するのも清掃工場の役割です。

 

清掃工場の呼称も地域によりまちまちで、ゴミ処理場、ゴミ焼却施設、クリーンセンター、ごみ処理施設、環境美化センターなどがあります。

 

ここでは、このような清掃工場では、どのようにしてゴミを処理しているのかについて詳しく解説していきます。

 

ゴミはこうして処理される

 

清掃工場のゴミ処理方法は、主に次の二つの方法があります。

 

焼却処理

 

最も一般的な処理方法です。

 

分別収集したゴミの中から、焼却できない物を取り除きピット(一時貯蔵するための穴)に貯めます。次に焼却炉に投入されますが、焼却炉の温度が下がらないよう、ゴミ質を一定にするためにかき混ぜながら行われます。

 

現在、低温(250℃〜350℃)での焼却では燃やすことができないゴミが増えてきており、焼却炉では850℃を越す高温で焼却されています。

 

高温で焼却することにより、ダイオキシンなどの有害物質の発生を抑えています。また、焼却されることにより、悪臭やばい菌などを除去することができます。さらにゴミの体積が5分の1〜20分の1ほど削減できるので処分が容易になります。

 

焼却後のでてきた焼却灰は埋め立てされるか、セメントなどの原料に再利用されています。

 

溶融処理

 

溶融(ようゆう)処理とは、ごみを1300℃以上の超高温で液体化させ処理する方法で、焼却処理よりもさらに小さい25分の1の体積にすることができます。

 

超高温で処理することで有害物質が排出されなくなるばかりか、これだけゴミの体積を小さくすることができると、埋め立て場の延命にもつながります。

 

また溶融処理で排出されるものを溶融スラグという黒い粒状のモノが排出されます。この溶融スラグは、アスファルトに混ぜて路盤材として使用したり、コンクリートに混ぜて骨材として使用されたりと、ゴミが資源として再利用されています。

 

溶融処理の一番の特徴が、分別する必要がないことが挙げられます。

 

可燃物、不燃物、産業廃棄物何でもごちゃ混ぜで処理することができ、自己搬入するものにとってはとても便利な処理施設になります。


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