故人を偲ぶ「供養」の本当の意味

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供養という言葉を聞くと、葬式や法要などの宗教的な行事を思いおこす方が多いかもしれません。

 

また、供養をしないと祟られる、故人が成仏しないなどといったオカルト的なことを想像する方も中にはいらっしゃるかもしれません。ただ、実際には違います。

 

それでは、本当の供養とはどのようなことを指すものでしょうか。ここでは供養の意味ついて述べていきます。

 

供養とは

 

供養の本来の意味は、信仰の対象とする場所で(寺院、お墓など)、仏様や死者の霊にお供え物や花を手向け、心から敬うことで善徳を積み幸せを願うことになります。

 

ただ、日本では亡くなった人に対し供養を行う、「追善供養」のことを供養すると表現することが多いです。この追善供養とは、故人の冥福を祈ることを指します。

 

この「冥福を祈る」とはどのようなことでしょうか。亡くなった人の魂が向かう先を「冥界」といいます。この冥界での幸福を祈ることを冥福を祈ると表現します。したがって、日本人が使う供養とは「故人の魂が死後の世界でも幸せであるように祈ること」であるといえます。

 

供養の対象は人間だけではなく、モノに対して行われています。例えば、針供養や人形供養は有名です。この場合の供養とは、錆びたり壊れたりして処分せざるを得なくなったモノたちに対して、「今までありがとう」という感謝です。

 

このように、死者の魂の幸せを願ったり、モノへの感謝の気持ちが供養であるといえます。したがって、このような気持ちがないまま、仏前でお経を唱えたり、葬式や法要などの儀式に参加したりしただけでは本当の供養にはならないのです。

 

先祖供養

 

同じように、自分のご先祖様に尊敬の念を持ち感謝することを「先祖供養」といいます。

 

ご先祖様といっても、おじいちゃんおばあちゃんより昔のご先祖様を知る人は少ないと思います。遺影などで顔だけは知ってはいても、顔しか知らないご先祖様に感謝するというのは難しいことかもしれません。

 

しかし、あなたが今現在生まれて生活しているのは、紛れもなく顔も知らないご先祖様が存在したからです。ご先祖様と自分は別の存在ですが、このような命のつながりに感謝することが先祖供養になります。

 

つまり、先祖供養とは、「あなた達(ご先祖様)がいてくれたおかげで今の私は存在します。ありがとうございます」という気持ちで手を合わせることだと思います。

 

供養をするにあたって、さまざまな儀式や作法が存在します。しかし、最も大切なことはこれまで述べてきたような気持ちの部分です。

 

故人の冥福を祈るときでも、お世話になったモノの供養をするときでも、供養の本質を理解し、手を合わせるようにしましょう。


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