使い分けることで劇的に掃除がはかどる洗剤の基本

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ホームセンターなどで洗剤コーナーを見てみると、実にさまざまな洗剤が販売されています。掃除を行うときに、洗剤は汚れを落とすための手助けをしてくれます。

 

普段何気なく使っている洗剤ですが、いったいどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、洗剤の種類とその用途についてわかりやすく解説しています。

 

洗剤の性質

 

洗剤の種類を学ぶ前に、洗剤の性質について理解を深めておかなくてはいけません。洗剤の性質には、大きく分けて「酸性」「中性」「アルカリ性」の3つに分類されます。

 

この中でも酸性とアルカリ性には強弱があり、その強さを示す方法としてPH(ペーハー)という数値で表されます。0〜14までの数値で示され、中央値の7が中性、0〜6が酸性、8〜14がアルカリ性となります。

 

更に詳しい分類が以下になります。

 

酸性0〜3未満
弱酸性3〜6未満
中性6〜8未満
弱アルカリ性8〜11未満
アルカリ性11〜14

 

つまり、PH値が0に近づくほど酸性度が強くなり、14に近づくほどアルカリ性度が強くなります。当然強くなれば素材を分解する力が強くなりすぎるため、使い方を誤ると危険です。

 

これでいくとPH6〜8の中性洗剤は、最も洗浄力が弱い洗剤ということになります。ただ、素材や手肌を痛めることが少ないため、様々な場所で使用できるメリットが有ります。

 

この洗剤の性質を利用して、アルカリ性の汚れには酸性洗剤を使用し、酸性の汚れにはアルカリ性洗剤を使用して、汚れを「中和」して取り除くのです。

 

したがって、汚れに対し、どの性質の洗剤が有効であるかを理解することで、掃除が劇的にはかどるようになるのです。

 

洗剤の種類

 

先述したように、家庭用洗剤はさまざまな種類のものが販売されています。しかし、実際には5つの洗剤で家中をきれいにすることができます。

 

その5つとは、「中性洗剤」「アルカリ性洗剤」「酸性洗剤」「塩素系漂白剤」「クリームクレンザー」です。1つずつ見ていきます。

 

中性洗剤

 

中性洗剤は家庭のいたる場所で使える万能洗剤です。「油汚れ」「手垢」「水垢」などさまざまな汚れに対応できます。キッチン、フローリングはもちろん車の洗車や窓拭きにも使用できます。

 

最も多く利用されるのはキッチンです。食器用洗剤を見てみると、そのほとんどは中性洗剤です。これは洗剤の性質でも述べたように、手肌にやさしい洗剤であるため中性洗剤が多く使用されています。

 

最も弱い洗浄力の中性洗剤ですが、それでも油分などの汚れをを強力に落としてくれるのはなぜでしょうか。

 

それは、「界面活性剤」の働きによるものです。自宅にある中性洗剤を確認してみてください。濃度に違いはありますが間違いなく界面活性剤が使われているはずです。

 

この界面活性剤とは、一言でいうと「水に溶けない汚れを水に溶けるようにするための成分」です。

 

例えば、油のついた食器を水洗いしても汚れは取れません。これは食器についた油が水を弾くからです。ここに界面活性剤を使用することにより、油を吸着し水と混ぜることで洗い流せるようになります。

 

つまり、本来であれば洗浄力が弱いはずの中性洗剤で汚れが強力に落とせるのは、界面活性剤のおかげであるといえます。

 

アルカリ性洗剤

 

アルカリ性洗剤は中性洗剤よりも強い洗浄力があります。特に油汚れに対し効果的で、頑固な汚れも強力に取り除いてくれます。

 

その他、酸性汚れである、手垢、皮脂汚れ、カビ取りにも使われます。

 

キッチンの換気扇やレンジフードなど、頑固な油汚れを掃除するときはアルカリ性洗剤を使うと効果的です。しかし、洗浄力が強力な分、使い方には十分に注意する必要があります。

 

アルカリ性洗剤を使うときは、ゴム手袋を使用し手肌を傷めないようにします。また、洗い終わったあとは十分に中和させる必要があります。中和とは、しっかりと水で「すすぎ」を行うことです。

 

アルカリ性洗剤を使うことができないものとして、「アルミ製品」「ウール」「ガラス」「天然大理石」「塗装したもの」などが挙げられます。これらのものに使用すると、表面を溶かしたり変色したりしてしまいます。

 

アルカリ性洗剤は、水で薄めることで弱アルカリ性洗剤として使用することができます。

 

弱アルカリ性洗剤は、普段素手で触る家具やフローリングに使用します。まずは中性洗剤で掃除をしてみて、中性洗剤では落ちない強めの汚れを除去するときに使いましょう。

 

ただし、「弱」アルカリ性といっても手肌には悪いです。使用したあとはしっかりと拭き取ることで安心して使うことができます。

 

酸性洗剤

 

主にトイレ掃除で使用する洗剤です。黄ばみの原因である尿石の除去に効果的で、強力な酸の力で分解します。

 

その他、水垢、せっけんカス、カビ、サビとりにも有効です。酸性洗剤は汚れに対して即効性がありません。そこで、洗剤を含ませたティッシュペーパーなどで湿布をし、数分放置してブラシでこすり洗いを行います。

 

注意点として、酸性洗剤は強力であるため、長時間放置し過ぎると、素材そのものを傷める原因になります。使用の際は洗剤の注意書きをよく読み、適切に使用するようにしてください。

 

苦手な素材として、大理石、コンクリート、タイルの目地などがあります。また、金属を腐食させる性質を持つため使用の際は注意が必要です。

 

最近では、酸性の弱い洗剤として、「クエン酸水」を利用する人が多くなってきました。クエン酸と水を混ぜるだけで作ることができ、鏡の水垢除去にも使われます。

 

塩素系漂白剤

 

衣類のシミを落としたり、お風呂のカビを落としたりする洗剤に「漂白剤」があります。漂白剤は、汚れやカビの色素を別の物質に分解して白くする洗剤です。大きく分けて「塩素系」「酸素系」「還元型」の3つに分類されます。

 

中でも汚れ落とし効果が高い漂白剤が、塩素系漂白剤です。特にカビ落としには絶大な効果を発揮するため、カビとり剤の多くは塩素系漂白剤が使用されています。

 

お風呂のカビを落とすには、適切な濃度に希釈したものをカビに直接つけ時間をおくことが大切になります。これまでカビ取り剤を使ってもなかなか落ちなかったという人は、もしかするとカビ取り剤をつけてすぐにこすっていたのが原因かもしれません。

 

カビ取り剤をつけたあと時間をおくことで、殺菌・漂白され白くすることができます。どの程度時間が必要なのかについては、使用するカビとり剤の注意書きに従ってください。殆どの場合、数分から数時間といったところです。

 

衣類のシミ取りにも高い効果を発揮します。注意点として、漂白力が強いため色柄物の衣類に使用すると色落ちしてしまう可能性があります。また、強いアルカリ性なので、綿・麻・ポリエステル・アクリル素材以外のものは変色する可能性があります。

 

使用するときは原液のまま使うのではなく、有効塩素濃度に従って希釈してから使用しなければいけません。と書くとわかりづらいですが、要するに、注意書きよく読み水で薄めて使用してくださいということです。

 

市販されているスプレータイプの漂白剤は、希釈して販売されているためそのまま使用することができます。(使用上の注意は必ず確認してください)

 

塩素系漂白剤を使用すると、鼻を突く独特の匂いがします。これを長時間吸ってしまうと気分が悪くなることがあるので、窓を開け十分に換気するようにしてください。

 

塩素系漂白剤を使用するときの注意点はいろいろとありますが、注意書きを守って使うだけで掃除を快適に進めることができます。

 

クリームクレンザー

 

クリームクレンザーは手軽に安全に使用できる洗剤です。主に炭酸カルシウム(カルサイト)という研磨剤が入っており、これに界面活性剤をプラスして、汚れを擦り落とすのがクリームクレンザーです。

 

イメージとしてはキッチンで使う洗剤と思われがちですが、家中どこでも使用することができます。トイレ、お風呂、鏡、クロス(壁紙)、フローリングなど場所を選びません。

 

ただし、クロスやフローリンは汚れた箇所のみ歯ブラシなどで優しく擦り落としてください。力を入れ過ぎると、くすみや傷になる可能性があります。

 

洗剤の使い方

 

洗剤の使い方の基本は、「弱い洗剤」から使うことです。まずは水拭きなどで掃除をしてみて、それでも落ちない汚れは中性洗剤、そしてアルカリ性洗剤というように使います。

 

アルカリ性や酸性洗剤のように強い洗剤を使用するときは、換気には十分に気をつけてください。

 

洗剤はたくさんつければ汚れが落ちるというのは間違いで、必要以上の洗剤はすすぎや拭き取りの手間を増やすだけです。最低限必要な量で十分効果を得ることができますし、洗剤の節約にもなります。

 

また、基本的に洗剤を薄めるのはお湯を使ったほうが効果的です。お湯を使うことで、固まった汚れが溶けやすくなるからです。特に油汚れを掃除するときは水よりもお湯を使うようにしましょう。

 

そして最も大切なことは、素材や汚れにより洗剤を使い分けることです。先述したように、洗剤には性質があり、汚れにも性質があります。

 

酸性の汚れ(主に油汚れ)にはアルカリ性の洗剤で中和して汚れを落とす、アルカリ性の汚れ(主に水垢)は酸性の洗剤で中和して汚れを落とします。これを覚えておくだけでも掃除が快適になるはずです。


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