不法投棄は部屋でもおきる:ゴミ部屋になる原因
「不法投棄」という言葉をご存知でしょうか。不法投棄とは、ゴミを適切に処理することなく、人目のつかない海や山に捨てる違法行為のことを指します。
この不法投棄された現場を見たことがある方は少ないかもしれませんが、山道などを走っていると、山道の隅に捨てられた冷蔵庫や自転車をたまに見かけことがあります。
最近では減少傾向にあるようですが、以前見た不法投棄現場はひどかったです。そこにはエアコン、テレビ、冷蔵庫、自転車、石膏ボード、その他プラスチックゴミなどが崖下に投棄されており、とても一人で捨てた量ではなさそうでした。
不法投棄をする人間の心理として、「これだけ捨ててあるんだ、私が一個くらい捨てても大丈夫だよね」という一種の集団心理が働きます。「悪いこととはわかっているが、みんながやっているから私も」、「木の葉を捨てるなら森の中」ということです。
これと同じことがあなたの部屋でもおきています。
最初のゴミを見逃さない
タイトルに「不法投棄は部屋でもおきる」とありますが、部屋はあなたのものですから部屋に捨てたからといって不法投棄にはなりません。タイトルの本当の意味は、「不法投棄心理は部屋でもおきる」です。
たった一箇所ゴミの吹き溜まりができてしまうと、その吹き溜まりはどんどん拡大していきます。現在散らかった部屋に住んでいる方はどうでしょうか。ゴミが散乱しているところへゴミを投げていないですか?
無意識のうちに「これだけ散らかっているんだ。これ一つ捨てても変わらないよね」という心理になっています。この心理がゴミ部屋の元凶です。
これは、ゴミ部屋になっているお宅でよく見かける光景ですが、ゴミ箱を中心にゴミが堆積しています。始めのうちはゴミ箱を利用していても、そのうちそのゴミ箱に入らなくなります。
そして、満タンになったゴミ箱からゴミがあふれかえり、次第にその周辺がゴミの山になっているのです。これは、ゴミがあるところにゴミを投げ捨てていたためにおこることです。
また、ゴミ以外でも同様です。例えば次のような場合も散らかる原因になります。
・たまった洋服の山に洋服を投げてしまう
・本が山積みになっている
・ビニール袋を大量に保管している
・乱雑なコレクションコーナーがある
その他、一部屋にゴミを押し込んでいる方も多いです。他の部屋は割ときれいにしてあるお宅でも、一室がゴミの山になっており、部屋の中へ一歩も入れない事例もありました。
しかし、そこにも入りきれなくなり、他の部屋を侵食していきます。このように「ゴミがゴミを呼ぶ」という現象が起きてしまいます。何気なく転がっているたった一個のゴミを侮ってはいけません。
ゴキブリは一匹の侵入を許しただけで大繁殖します。繁殖を防ぐには最初の一匹を侵入させないことが肝心です。何気なく転がっている一つのゴミが、ゴミ部屋になる元凶であることを覚えておいてください。