やる気スイッチを入れ「片付け」を加速させる方法:作業興奮
弊社アークサービスは、部屋の片付けを専門に取り扱っている業者です。弊社にご相談をいただくお客様の中には、「片付けないといけないと頭ではわかっていてもやる気が出ない」とおっしゃる方は少なくありません。
この場合、「やる気が出たときに片付けをしよう」と考える方が多いです。しかし、このように考えていてはいつまでたっても「やる気」は出ません。
そこでここでは、片付けを始めるための「やる気」の出し方について話をしていきたいと思います。
やる気スイッチを入れる
やり始める前は億劫だったとしても、いざやり始めると止まらなくなるといった経験はないでしょうか。例えば、「仕事を始めるまでは億劫だったが、やり始めるといつの間にか集中していた」という経験は誰にでもあると思います。
人は嫌々始めたことでも、身体を動かしているうちに「やる気」が出てきて、集中して物事に取り組めるようになります。これを「作業興奮」と呼びます。片付けを始めるときはこの作業興奮を利用すると良いです。
多くの人がなかなか行動ができないのは、やる気が出てから行動しようとするからです。そうではなく、「無理やり始めることでやる気が出てくる」と考えることが重要です。
つまり、強制的にやる気スイッチを入れるのです。これができるようになると、頭ではわかっていても行動できないという悩みを解決することができます。
やる気が出るのは時間がかかる
やる気を出すにはとりあえず行動することが重要です。しかし、行動したからといってすぐにやる気が出てくるわけではありません。実際の例として、次のようなことは良くあります。
ある女性の依頼で片付けにいったときの話です。その部屋は、ゴミは散乱しており足の踏み場もない状態でしたが、人形やぬいぐるみなど女性らしい趣味のものがたくさんある部屋でした。
このとき、「一緒に片づけをしたい」と希望があったので、一緒に作業を行うことになりました。そのなかで、少々ぬいぐるみが多すぎるように感じたため、次のような提案をしました。
「ぬいぐるみが多すぎると意外と部屋のスペースをとられます。これを機会に少しでも処分してみませんか」このようにご提案しました。
すると依頼主様は、「すみません。ぬいぐるみは全て持っておきたいのです」と言われました。弊社では、依頼主様が快適に生活していただけるようになるためのご提案はしますが、依頼主様の気持ちが一番大切です。そのため、これ以上の提案は控えていました。
その後も、依頼主様と雑談をしながらテキパキと作業を進めていきます。依頼主様も作業を進めていくうちにやる気が出てきて、どんどんと作業ペースが上がっていきます。
見えなかった床が表れ、これまで窮屈な生活をしていた部屋に余裕が生まれてきます。このように部屋がきれいになってくると、気持ちにも変化が現れてきます。
弊社のスタッフと片付けをしていた依頼主様は、「なんだか片付けが楽しくなってきました」と心境の変化を語ってくださいました。このように、身体を動かしているうちにやる気が出てきて、作業自体が「楽しくなった」ということはよくあります。
また、他にも心境の変化が見られました。それは、「全て残しておきたい」と言われていたぬいぐるみを処分する決断をされたことです。
「捨てる」、「残す」という選択と決断を繰り返すうちに、判断能力は飛躍的に上がります。これまで捨てることができなかったものでも、嘘のように捨てることができるようになります。これも作業興奮の効果の一つです。
依頼主様と一緒に片づけをする場合、このやる気スイッチが入る瞬間に立ち会うことはとても多いです。この方の場合、趣味で集めた人形ですので、全てを処分することはなかったのですが、それでも半分以上処分することになりました。
これまで話してきたように、多くの人はやる気が出てから片付けを始めようと考えます。しかし、やる気と言うのは勝手に出てくるものではありません。
そこで重要になるのが、まずは嫌でも始めることです。そうすることによって頭と体が興奮し、やる気が出てくるのです。
また、この作業興奮を利用すると、これまで捨てることができなかった思い出の品や、趣味の品など一気に片付けることができるようになることがあります。