部屋を片付ける際、清掃工場を利用するメリット:ゴミの自己搬入
清掃工場を利用したことがあるでしょうか。清掃工場とは、お住まいの自治体にあるゴミの焼却施設になります。そして、この清掃工場に、ご自身でゴミを持ち込むことを「自己搬入」と呼びます。
自己搬入は、自分でゴミを運ぶ手間はかかりますが非常にメリットが大きいです。特に、ゴミ部屋のように大量の不要品が出るときは、利用価値の高い施設になります。
ここでは、はじめて清掃工場を利用する方のために、清掃工場の利用方法と注意点について解説していきます。
清掃工場を利用する前の注意点
清掃工場を実際に利用する前に、しっかりと確認しておかなければならないことがあります。それは、清掃工場の利用方法です。
ゴミの処理方法は自治体によって様々です。そのため、お住まいの地域で自己搬入するには、どのような分別方法をとっているのかを調べなければなりません。
例えば、自治体によってはまったく分別の必要がないところや、燃えるゴミしか搬入できない清掃工場もあります。
また、ゴミの種類や大きさによっては清掃工場ではなく、直に埋め立て場やリサイクル施設に持っていかなければならないケースもあります。その他、ゴミの種類によっては、一日で持ち込める量や回数などを制限している地域もあります。
このように、自治体によってゴミを処分するためのルールが違います。自己搬入をお考えの方は清掃工場に、利用方法を問い合わせてみると良いです。
特に重要なのが「予約」が必要かどうかです。自治体によっては、予約をしていないとゴミを持ち込むことができない場合があります。当日の予約で自己搬入できるところもありますが、前日までの予約が必須のところもあるため必ず事前に確認をしてください。
電話で問い合わせをするときは、最初に「初めて利用します」と伝えると丁寧に説明してくれます。問い合わせ時の注意点をまとめると、次のようになります。
・ゴミの種類と量を把握しておく
・いつ持ち込むのかを明確にしておく
・自己搬入には予約が必要な地域がある
・免許証など身分証明書の提示を指示されることがある
・ゴミの大きさや種類によっては、別の場所へ持ち込む必要がある
・回収できないゴミがある
これらのことに注意して問い合わせをしてみてください。清掃工場のホームページは、検索エンジンなどで「お住まいの住所 清掃工場」で検索すると簡単に見つかるはずです。
車が必要
ゴミの自己搬入は、ご自身で不要品を運び入れなければなりません。そのため車は必須です。免許をお持ちでない方は、誰かに協力してもらうか不要品回収業者を利用するしかありません。
また、大量に不要品がある場合はレンタカーを利用することも視野に入れておく必要があります。大きな車であればある程度の荷物を運ぶことができますが、普通車や軽自動車の大きさであれば効率は悪いです。
レンタカーであれば、荷物を大量に乗せることができる車種を選ぶことができるので利用してみると良いでしょう。
実際に清掃工場を利用する
部屋の片づけが終わり、車への積み込みができたなら実際に清掃工場を利用してみましょう。問い合わせ時の注意点にしたがって自己搬入してください。
清掃工場を利用する手順は、次のようになります。
1.予約をする
予約が必要な地域では事前に予約をしておきましょう。予約の必要がない清掃工場は受付から始まります。住所、名前、電話番号、ゴミが発生した場所、ゴミの種類などを記入します。すでに予約している場合は次の計量に進みます。
2.計量をする
車ごと計量機に乗り総重量を計ります。これは、処分料金を支払うために必要な手順です。
ゴミの処分料金は重量で決まります。例えば、ゴミ廃棄前の総重量が400キロとします。次に、ゴミ廃棄後の再計量で総重量が300キロだったとすると、ゴミの重量は100キロであったことがわかります。この差異で料金が決まります。
処分料金は自治体により異なるため事前に確認しておくと良いでしょう。一例として、処分料金が10キロ130円の地域だとゴミの重量が100キロの場合1,300円になります。
100キロ処分したとしても1300円で処分することができます。このように、自己搬入すると手間はかかりますがかなり安い金額で処分することができるためとてもお得です。
3.ゴミを廃棄する
最初の計量が済むと次は工場内の誘導にしたがって進みましょう。そこでゴミを廃棄するためのプラットホームに入ることになります。
ここから「ピット」と呼ばれる大きな穴にゴミを投入していきます。このピットというのは、一時的にゴミをためるための穴です。かなり巨大で深いため、はじめての方は恐怖を感じるかもしれません。
ここでは、転落防止のための「安全帯(あんぜんたい)」というベルトを必ず着けるようにしてください。ベルトを締める要領でつけることができると思います。
安全帯を締めることを徹底している清掃工場が多いので、締め忘れると怒られることがあります。実際に私もはじめて利用したときは怒られた経験があります。安全のためにも必ず安全帯の着用をするようにしましょう。
4.再計量
全てのゴミを廃棄したあと再度計量機に乗ります。清掃工場によっては、最計量の場所が違うことがあるので、はじめての方は工場内のスタッフに聞いておくと良いかもしれません。
そして、前述のとおり重量の差異から処分料金を算出します。
5.料金の支払い
最後に料金の支払いです。自治体の処分料金にしたがって支払いを済ませます。
清掃工場を利用するときの注意点
分別はしっかりとやる
ほとんどの場合、検査員の立会いの中でゴミを捨てる形になると思います。これは自己搬入者が適切に「分別」と「廃棄」をしているかを調べるために行われています。
ときにはゴミ袋の中を開け、中を見せるように指示されることがあります。このときにしっかりと分別がされていなければ、場合によってはゴミを持ち帰ることになる可能性があります。
また、持ち込みが禁止されているものを故意に捨てると、それが原因で工場内の機械が壊れてしまうことがあります。実際に破砕機(大型ゴミを砕く機械)が動かなくなっている場面を何度も見たことがあります。
当たり前のことですが、地域のルールを厳守し分別はしっかりと行いましょう。
時間厳守
どこの清掃工場も時間通りに運営されています。したがって時間にはかなり厳しいです。例えば5時までが受付のところは、5時きっかりに閉まります。「間に合わなかった」ということにならないよう、余裕を持って自己搬入してください。
その他、年末や年度末は非常に込みあうことが多いです。受付を行ってから計量までに、30分以上かかったこともありますのでこの時期は避けたほうがいいかもしれません。
清掃工場を利用するメリットはとても多いです。手間はかかりますがとても安く処分ができますし、実際に利用してみると簡単です。一度利用してみることをお勧めします。