生前整理で、思い出の写真を悔いを残さず整理する方法

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生前整理や遺品整理を依頼された際、依頼主様が捨てる決意をするのに、最も時間がかかるのが「写真」です。誰であれ、思い出の風景や子供時代の写真は、末永く保管しておきたいものです。

 

現在では、デジタルカメラの普及により、写真データをパソコンに保存できます。そして、その中から必要な写真を必要な分だけ現像できるようになっており、とても便利です。

 

しかし、フィルムカメラが主流だった時代の写真をお持ちの方は、すでに写真のネガ(写真フィルム)を無くしている方がほとんどです。そのため、簡単に焼き増しができず、多くの方は残っている写真を大切にしていらっしゃいます。

 

特に、生前整理を考える60代以上の方がお持ちの写真は、フィルムカメラで撮影した写真であることが多いため、特にその傾向を強く感じます。

 

このようなことから、生前整理の現場では、思い出の写真を整理することを、難しいと感じている方をたくさん見てきました。しかし、これは当然のことであり、この世に二つとない思い出の写真は、簡単に処分できるものではありません

 

その一方で、全ての写真を大切にしてきたため、その写真の枚数が膨大になっているご家庭は本当に多いです。中には、アルバムが50冊を超えるご家庭もありました。

 

生前整理の現場では、あまりにも膨大な写真を「コンパクトにしたい」とおっしゃる方がほとんどです。そこで、ここではこのような思い出の写真を、悔いが残らないように整理するための方法を解説していきます。

 

選り抜きの写真を残す

 

生前整理をするときの写真整理でお勧めしたいのが、「ベストアルバム」を作ることです。ベストアルバムとは、「特に思い入れの強い写真」、「ベストショット」、「記念写真」など、絶対に残しておきたいと思う写真のみを1冊のアルバムにまとめることです。

 

ただ、はじめに断っておきますが、この作業にはとても時間がかかります。実際に選別を始めるとわかりますが、どれもこれも残しておきたくなります。

 

これは仕方のないことですが、あまりにも迷ってしまうようであれば、次の2つのことに留意して選別すると良いです。

 

1.見て思い出せる写真のみを残す

 

写真を見て「どこなのか」、「誰なのか」がわからない写真は、残しておく必要はありません。なぜなら、そのような写真は、とりあえず残している写真であり、思い出の写真とは言えないからです。

 

見ても思い出せない写真は、思い切って処分してください。処分しても、後悔することはないでしょう。

 

2.風景のみの写真は残さない

 

きれいな風景は、なんとなく残しておきたくなるものです。しかし、アルバムというのは、これまでの人生の軌跡を残しておくものだと思っています。そのため、自分や家族が写っている写真が重要であり、風景写真は必要ないと考えます。

 

また、風景であれば、現在ではインターネットなどで手軽に見ることができます。このようにいつでも確認できる風景を、わざわざ写真として保管しておく必要はないのではないでしょうか。

 

写真は見返してこそ価値がある

 

最近では、昔の写真をデータ化してくれるサービスがあり、とても人気です。膨大な写真を、コンパクトに保存することができるため、一見便利なように感じます。

 

ただ、写真のデータ化はお勧めできません。その理由は、データ化した写真は見返さないからです。パソコンを頻繁に利用する、若い世代の方であればとても便利なサービスです。

 

しかし、生前整理を意識する60代以上の方にとって、パソコンの操作は苦手な部類に入ります。そのため、わざわざパソコンを起動して、写真を見返すことはほとんどないからです。

 

写真は見返してこそ価値があり、ただ保管しているだけでは意味がありません。このようなことから、やはりお勧めなのは、ベストアルバムを作ることです。

 

身近に置いておくことができ、たまに見返すことができる、ベストアルバムの作成を検討してみてはいかがでしょうか。選別作業は時間がかかりますが、これまでの人生を振り返りながら行うことができるので、大変な反面とても楽しい作業です。

 

それでもデータ化をお望みの場合は、パソコンが苦手な親世代の方には管理させないようにすると良いでしょう。

 

これまで解説してきたように、生前整理を意識する世代にとって、写真の整理は簡単なことではありません。しかし、全てを残しておくことは難しいため、あなたにとっての「ベストアルバム」を作成することをお勧めします。

 

また、写真のデータ化を行ってくれ、膨大な写真をコンパクトにしてくれる便利なサービスがあります。ただ、写真のデータ化を行うと、写真を見返すことがなくなることが考えられます。このようなことから、写真を自分で選別し、身近にベストアルバムを置いておくことをお勧めします。


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