お仏壇を参るときの正しい作法とお手入れの方法
お仏壇をはあるだけでは意味がなく、毎日お参りをすることが大切です。そこには正しい作法がありますが、実際に知る人は僅かです。また、正しい作法があるように、正しいお手入れの仕方もあります。
ここでは、日々のお参りの正しい仕方とお手入れの方法について解説します。
お参りの正しい手順
先述しているように、お参りは毎日行うことが大切です。また、お参りは朝と晩の2回行うことが正式とされています。朝は朝食前に行い、夜は夕食後に行います。お参りの手順は以下のとおりです。
@一礼し、仏飯、お茶をお供えする
Aロウソクに火をを灯し、線香を焚く
B鈴を2回鳴らす
C数珠があれば左手に持ち合掌
D宗派ごとの読経を行う
E読経を終えたら再度鈴を2回鳴らす(読経しない場合は必要なし)
Fロウソクの火を手で仰いで消し、一礼をして終了
このような手順で行います。
お供え物の基本
仏壇のお参りをする際、一般的には果物や菓子をを供える方が多いです。おそらく、「お供え物とは?」という質問をすると、ほとんどの方が食べ物を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、仏様へのお供え物は、食べ物や飲み物だけではありません。上記の正しい手順でも紹介していますが、ロウソクの火、線香の香りもお供え物になるのです。
このようなお供え物を「五供(ごくう)」といいます。五供は、「御食」「浄水」「香」「灯明」「花」の5つです。これらを仏様にお供えし、ご先祖様を敬うのです。
次に仏壇の正しいお手入れの方法について見てみましょう。
お仏壇掃除の基本
部屋が汚れると気持ちが良くないです。お仏壇も同じであり、汚れた仏壇では仏様も気持ちが良くないですよね。
お仏壇は日頃から清潔にしておきましょう。ただ、部屋の掃除とは違い、少々勝手が違います。大切な仏壇をかえって傷つけないように注意したいところです。
本尊、掛け軸
普段の手入れは小さめのハタキでホコリを取る程度で十分です。大掃除のときに本尊の下まで乾拭きするようにしましょう。
仏具
柔らかめのクロスで優しく汚れを拭き取ります。水拭きでもかまいませんが、その後乾拭きをして水垢がつかないように注意します。
お供え物
古くなったお供え物はこまめに交換するようにしましょう。賞味期限があるものは、期限内にご家族で召し上がってください。もったいないです。
漆塗り部分
日々の手入れはハタキでホコリを落とす程度で構いません。ただ、長年使っていると艶がなくなることがあります。このときは、水気を固く絞ったクロスで優しく拭くと良いです。
忘れずに乾拭きをすることで、本漆の艶が戻ってきます。くれぐれも力まかせに拭かないようにしてください。
金箔部分
金箔部分には、手垢や油がつきやすいです。したがって、クロスよりもハタキを使ってホコリを落とすようにします。
このとき、ハタキの芯の部分が当たらないように気をつけます。金箔が剥がれる可能性があるからです。
お仏壇を修理するには
長年使われたお仏壇は、金箔が剥がれたり、金具の部分が壊れたりしてしまいます。そのようなときは修理に出すことになります。
修理の相談は、購入した仏具店になることが多いでしょう。仏壇の修理は「お洗濯」と呼ばれ、全て解体して修理をするケースが多いです。
大変な作業であり、料金もそれなりに高額です。ただし、金箔の貼り直し、漆の塗り直しができるため、新品同然の仕上がりになるそうです。
お洗濯をする場合は、事前に見積もりを出してもらい、料金と作業内容に納得の上で出すようにしてください。