部屋掃除の基本
部屋の掃除を毎日している人ってどのくらいいるのでしょうか? ちなみに私は3〜4日に一度程度です。
毎日しているわけではないですが、部屋はきれいに保たれています。理由は単純なことで、「効率よく掃除を行っているから」です。
掃除は面倒だと感じる方は多いかもしれません。しかし、効率の良い掃除方法を覚えておくだけで「そこまで」面倒ではなくなります。
このページでは、基本的な「窓」「床」「壁」「天井」「玄関」「ベランダ」の掃除の仕方について解説しています。掃除が苦手な方は、まずは掃除の基本を覚えるようにしてください。
窓掃除の基本
外に面している窓は、排気ガスや風雨で非常に汚れやすい場所です。子どもがいる家庭であれば、窓の内側は手垢や皮脂で白くなっている事が多いです。
ガラスは透明で光に当たる場所にあるため、ちょっとした汚れが非常に目立つ箇所でもあります。
そして、いざ窓を掃除してもスジが残ったりくすんだようになったりした経験はないでしょうか。単純に拭いただけでは、なかなかピカピカになりません。
ここでは簡単にピカピカになる窓掃除の基本を解説していきます。
窓汚れの正体
常に外にある面と屋内の面ではその汚れの原因が違います。
外側の汚れ
・土砂
・排気ガス
・花粉
内側の汚れ
・手垢
・皮脂
・油汚れ
・タバコのヤニ
・ほこり
・カビ
主にこのような汚れです。他の汚れにもいえることですが、放置する期間が長いと少しずつ固着してしまい簡単には取れなくなってしまいます。気になる汚れを見つけたら、その場できれいにする習慣をつけましょう。
用意するもの
・スクイジー
・中性洗剤
・雑巾
窓掃除の手順
窓掃除は基本的には水を含ませた雑巾で十分です。雑巾で拭いてムラが残る原因は、水拭きした後に乾拭きをしていないか、乾拭きが遅いため乾いたときにムラになっている可能性が高いです。
水道水には、カルシウムやマグネシウムなどの金属イオンが混じっています。乾拭きをして拭き取らないと、金属イオンが窓に付着してしまいます。これらをきれいに乾拭きすることでムラはほとんどなくなります。
したがって、水拭きのあと直ぐに乾拭きをすることで窓はきれいに掃除することができます。
次に汚れが強い場合です。汚れが強い時は、洗剤とスクイジーを使います。スクイジーとは窓用のワイパーのことです。ホームセンターで1000円程度で購入できますので、ひとつ持っておくことをおすすめします。
使い方は、バケツに水を張り、中性洗剤を入れます。このとき、洗剤は少量で大丈夫です。1プッシュで十分です。逆に洗剤が多すぎると、洗剤が残ってしまい白い筋になって見栄えが悪くなります。
まずは雑巾で窓を拭き汚れを浮かせます。このときは少し水気が多いほうが汚れが浮きやすくなるのでおすすめです。
次にスクジーを使って水気を切っていきます。スクイジーの使い方で最も簡単な方法は、上から順に横にスライドさせて水気を切る方法です。以下のような順番で行ってください。
下まで水気を切ったあと、最後にEのように上から下へ一気に水気を切ります。この時点で窓はピカピカになっています。
スクイジーのかけ方のコツは、例えば@が終わってAにいくとき、@に少しかかるよう位置で始めると、ムラが無くなりきれいに仕上がります。
また、@が終わったら一度スクイジーのゴムの水気を拭き取ります。A〜Dも同様に、その都度ゴムの水気を切ると見栄え良く仕上がります。
最後に切った水気が下のパッキンやサッシに溜まっているので、これをボロ布などで拭き上げればピカピカの窓の完成です。
窓掃除はちょっとしたコツで簡単にきれいにすることができます。これまで苦手だった方は、上記を参考に窓掃除をしてみてください。
壁掃除の基本
壁や天井の汚れは、気がついたとしてもその範囲の広さや掃除のやりにくさから、つい後回しになることが多いです。
しかし、日頃から目につく場所であるため、ここをきれいにしておくと部屋の見た目がかなり違います。ここでは、壁、天井の掃除の基本を解説します。
用意するもの
・重曹水
・雑巾
壁や天井の汚れは、主に手垢による皮脂やタバコのヤニなどです。普段のお手入れはは水拭きで十分です。手垢であれば問題なく拭き取ることができます。
タバコのヤニは見た目も悪く匂いも残るため、日頃から手入れをすることが望ましいです。タバコのヤニは水溶性であるため、重度でなければ水拭きで対応できます。
ただ、ひと目で壁紙の変色がわかるほど汚れている場合は、弱アルカリ性である重曹水を吹き付けると汚れが浮き拭き取ることができます。
注意点としては、木製や布製の壁紙は水気を嫌うため乾拭きするか、雑巾を固く絞って水気を少なくすると変色せず綺麗に拭くことができます。
キッチンの壁の油汚れも、水拭きで落ちないようであればアルカリ性の洗剤を使い拭き上げます。
窓付近の壁は、結露などの影響によりカビが繁殖しやすいです。基本はカビが繁殖しないように日頃から結露を取り除くことが重要ですが、もしカビが出てきたら塩素系漂白剤を利用するときれいになります。
塩素系漂白剤を使用するときは、水で十分に薄めて雑巾で拭きあげるようにしましょう。また、拭いたあとは水拭きと乾拭きをすることで壁の傷みを軽減することができます。
天井掃除の基本
天井は手が届きにくく普段から掃除をするような場所ではありません。しかし、1年に1度位は掃除をするようにしましょう。
用意するもの
・ペーパーモップ
・アルカリ性洗剤
・掃除機
・雑巾
天井の汚れは主にホコリや蜘蛛の巣といったものが主です。これはクイックルワイパーのような柄の長いペーパーモップで軽く撫でるだけで構いません。
少々面倒なのがキッチンの天井です。キッチンの壁が汚れる位なので、当然天井も汚れます。これは目には見えませんが、加熱した油が霧状になって壁や天井を汚すからです。
キッチンの天井はペーパーモップで拭く程度では綺麗になりません。脚立を使い、重曹水やアルカリ性洗剤を使用して拭きあげる必要があります。
また、拭いたあとは水拭きと乾拭きを行い、アルカリ性洗剤の中和と水気の除去をすると良いでしょう。何よりも安全に配慮して掃除を行うようにしてください。
弊社は汚部屋清掃を行っていますが、長年掃除をしていない部屋は、天井にもホコリが溜まっていることがあります。そのような場合は掃除機を持ち上げて一気にホコリや蜘蛛の巣を吸い込むと効率がいいです。女性は気をつけてくださいね。
床、フローリング掃除の基本
フローリングの色によっては汚れやホコリが目立ちやすいです。床にホコリが貯まると、部屋全体がくすんで見えてしまいます。
また、カーペットやじゅんたんは髪の毛やホコリが絡まりやすいため、掃除を怠ると非常に見た目が悪くなります。
このようなことにならないためにも、普段から掃除をしておきたい場所です。他の場所に比べると、比較的掃除のしやすいフローリングですがどのように掃除を行えばよいでしょうか。
用意するもの
・ペーパーモップ
・中性洗剤
・掃除機
・雑巾
・ワックス
床、フローリング掃除の手順
床の掃除と聞くとホウキを連想してしまいますが、使い方を間違えるとホコリを舞い上げてしまいます。そこで、便利な「ペーパーモップ」を使用します。普段の掃除はペーパーモップで床を撫でるだけで構いません。毎日行えば汚れが強くなることはありません。
食べこぼしや皮脂汚れは、まずは水拭きをしてください。それでも汚れが落ちない場合は中性洗剤で拭きあげるときれいになります。
床のワックスは1年程度で薄くなってしまいます。大掃除の時などを利用し、家具を移動させたあとワックスを塗るようにしましょう。
また、ワックスを重ね塗りしていくと床が黒ずんでくるので、3年に1度程度は剥離剤を使用し、ワックスを剥がして再度塗るようにするときれいな床を保つことができます。
カーペット、じゅうたん
カーペットやじゅんたんはホコリや髪の毛を巻き込みやすいです。普段のお手入れとして、コロコロやガムテープを利用しホコリを取り除きます。
ただ、カーペット内部にあるホコリは取れないため、定期的に掃除機をかけるようにします。カーペットに掃除をかける時のコツとして、「縦方向と横方向」にかけるとしっかりとホコリを吸い取ってくれます。
2回も掃除機をかけるのは大変ですが、2方向からかけることでカーペットの毛を立たせて、内部のホコリを取ることができます。
カーペットの弱点として、食べこぼしなどで「染み」がついてしまう点です。このような染みは、「叩く」ことで取り除くことができます。
まずは中性洗剤をつけた雑巾で染みをトントントンと叩きます。根気強く行っていると染みが薄くなることがわかります。次は水を固く絞った雑巾で同じように叩きます。
最後に乾いた雑巾で叩くことで乾燥させたら完了です。染みがついた直後であれば、この方法で綺麗に取り除くことができるはずです。
染みは放置するといくら掃除をしても消えなくなるので、ジュースがこぼれた時などはすぐに対処しなければいけません。
畳掃除の基本
フローリングにはない味わいを持つ畳。天然のい草の香りと畳の持つ適度な弾力は、気持ちをリラックスさせる効果があります。
日本人には馴染みのある畳ですが、正しい掃除の仕方を知る人は少ないです。以下で畳掃除の基本について見てみましょう。
用意するもの
・掃除機
・雑巾
・クエン酸水
畳掃除の手順
畳は水気を嫌います。水をこぼして放置してしまうと簡単にカビが繁殖してしまいます。したがって、掃除をするときも水を使わないようにしなければいけません。
畳掃除の基本は掃除機をかけることです。
掃除機を畳の目にそって「じっくり」とかけます。畳1枚につき1分を目安にかけることで、畳の目に入り込んだホコリを吸い取ることができます。畳の縁も丁寧にかけてください。
また、じっくりと掃除機をかけることで、ダニを取り除きやすくなります。ダニは鋭い爪を持っており、その爪で畳にしがみついています。そこで素早く掃除機を動かしてしまうと、ダニを吸い取ることができないのです。
食べこぼしで汚れた場合は、素早く雑巾で拭き取ります。このときは乾拭きです。先述の通り、極力水気を使わないようにします。
乾拭きで取れない汚れや染みには、クエン酸水をつけた雑巾で手早く拭き取るようにしてください。水気が残らないように固く絞っておくことがコツです。
畳のダニ対策
畳は正しく手入れをしておかないとダニの繁殖につながります。
最も注意することは、畳の上にカーペットを敷かないことです。カーペットを敷いてしまうと、畳とカーペットの間に空気がこもってしまいダニが繁殖しやすくなります。
ダニは換気が悪い場所が大好きです。換気が悪いと湿気がこもりやすく、温度も一定になりダニの繁殖条件を満たしてしまいます。
また、この条件はカビの繁殖条件も満たしています。ダニだけではなくカビの発生原因にもなるので、畳の上にカーペットやじゅうたんを敷いてはいけません。
このように、畳はフローリングに比べるとダニやカビが発生しやすいです。掃除をするときは晴れた日に行い、窓を開けて十分に換気をすることが大切になります。
玄関掃除の基本
来客があった場合、玄関でその家の印象が大きく変わります。また、頻繁に使用する場所であるため汚れやすいです。
玄関は狭いながらも意外と掃除をする場所が多いです。
用意するもの
・ホウキ、ちりとり
・雑巾
・リビング用洗剤
玄関掃除の手順
玄関掃除でもっとも重要なことは、整理整頓ができていることです。数多くの現場を見てきましたが、靴が必要以上に出されている玄関は掃除ができていません。
それもそのはずで、靴が乱雑に並べてあってはそもそも掃除ができないからです。まずは、必要最低限の靴を下駄箱に入れる習慣を作る必要があります。
普段使う靴を下駄箱に入れ、冠婚葬祭など必要なときに使う靴は収納スペースを利用して片付けておくようにしましょう。
玄関の整理整頓ができたら、たたき部分の土埃をホウキで集めます。たたきとは靴をぬぐ場所のことです。このたたきを掃くだけでも印象がずいぶん変わります。汚れが目立つ場合は、雑巾で水拭きをすれば問題ありません。
同時に玄関のドアも乾拭きすると良いです。ドアの取っ手やインターフォンには手垢がつきやすいです。このような場所は、リビング用洗剤で拭きあげます。
下駄箱も忘れてはいけない場所です。普段は乾拭きでホコリを落としておき、月に1回を目安に下駄箱の中を掃除します。
下駄箱の掃除は全て靴を出すことから始めます。靴を出したあとはブラシを利用して土埃を書き出しながら掃除をしてください。
下駄箱の棚を固く絞った雑巾で拭きあげ、その後扉を開けておき下駄箱内をよく乾燥させれば終了です。
ベランダ掃除の基本
常に風雨にさらされているベランダは、土埃や排気ガスで汚れています。また、ベランダで家庭菜園をしているご家庭も多く、土や枯れ葉で汚れていることがあります。
これらの汚れをそのまま放置していると、排水口のつまりの原因になることもあるため定期的な掃除を心がけたいものです。
用意するもの
・ホウキ、ちりとり
・掃除機
・雑巾
・ブラシ
ベランダ掃除の手順
ベランダ掃除は難しく考える必要はないです。まずはホウキでエアコンの室外機の上に溜まっているホコリや、プランターに乗っている土を落とします。
次に目につく土や砂をホウキできれいに掃きます。これだけでは小さなホコリが残っているので、掃除機で綺麗に吸い取りましょう。
ベランダの手摺部分は手垢や排気ガスで汚れがちです。布団を干したときに汚れがつかないように手すりもきれいに掃除します。掃除方法は、固く絞った雑巾で拭き上げるだけで大丈夫です。ボロ布で拭きあげてそのまま処分しても良いです。
注意点として、鳩の糞を掃除するときは次の点に気をつけてください。鳩の糞には雑菌が含まれており、これを掃除機で吸い取ってしまうと排気口から雑菌をばらまいてしまうことになります。
鳩の糞を掃除するときは、ホウキで集めて捨てるか、水をかけてブラシでこすり洗いをするようにしましょう。
その他、意外にも雨に日はベランダ掃除に最適です。雨でベランダの汚れが浮いているため、このような雨の日はデッキブラシや洗車ブラシで汚れをかき出すように磨いていくと一気にきれいになります。
クローゼット・押し入れ掃除の基本
クローゼットや押入れは、服の出し入れのとき以外は閉じられたままです。このような場所は湿気がたまりやすくカビが繁殖しやすいところです。
また、収納するものが服や布団などが多いためホコリがたまりやすい場所でもあります。普段は目につきにくいクローゼットや押入れは、どのようなことに注意して掃除を行えばよいでしょうか。
用意するもの
・掃除機
・雑巾
・エタノール
クローゼット、押し入れ掃除の手順
普段のお手入れは、手が届く範囲で掃除機がけと乾拭きを行えば十分です。ただ、年に1〜2回程度は大掃除をしてください。
このときは、クローゼットや押入れのものをすべて出し、隅のホコリをかき出しながら掃除機で吸い取っていきます。
ホコリを全て取り除いたあとは、固く絞った雑巾で拭き上げます。最後にカビ対策として、エタノールをまんべんなく吹きかけます。その後1時間ほど放置して、中をしっかりと乾燥させて終了です。
出した服を収納するときは、必要な物と不要なものを整理することで押し入れのスペースを生み出すことができます。
カビ対策
密閉されがちなクローゼットと押し入れですが、収納するものが多いとその分湿気がこもりカビが発生しやすくなります。
余裕のある収納を心がけたいものですが、現実にはなかなか難しいです。そこで、天気のいい日はクローゼットと押し入れの扉を開けておくようにしましょう。
梅雨時期などは特に気をつけたいです。なかなか晴れ間がないときは、押し入れに向かって扇風機の風を送ると空気の入れ替えができます。
空気の入れ替えには、カビの発生を抑えるほか、害虫の繁殖を抑える効果もあります。服や布団を食害するカツオブシムシの発生を抑える意味でも、空気の入れ替えはマメに行うことが大切です。
また、すのこを利用し、風が通りやすく収納しておくことも重要です。床に置くだけではなく、奥に立てかけることで隙間を作ることができます。いかに隙間を作ることができるかを考えることが最大の湿気対策になります。